海外に旅行や出張などで、せっかく現地についても、時差ぼけのせいで体調不良になり最悪な思いをしたという人も少なくないと思います。
そんな時差ぼけの原因や簡単な対策を紹介します。
時差ぼけとは?
英語では時差ぼけのことを『jet lag』といいます。ジェット機で世界の国々を移動できるようになってからの比較的新しい症状です。それ以前の鉄道や船でしか移動できない時代には時差ぼけと言う概念はありませんでした。
時差のある地域にジェット機で、短時間移動した際にもたらした『心身の一過性』の不調状態が時差ぼけです。
少なくとも3時間以上は時差のある地域を急激に移動した際に起こりやすいです。
時差ぼけの症状
主な症状としては
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といった、症状がみられます。
時差ぼけが起こる原因
時差ぼけはなぜ起こってしまうのでしょうか?
その原因は、時差があるところまで高速で移動することにより、渡航先の生活時間と体内時計のズレです。これを外的脱同調といいます。
さらに体内時計がコントロールしている睡眠覚醒や体温のリズムがバラバラになり、体調が良いと言えなくなります。これを内的脱同調といいます。概日リズムの相互関係が本来とは異なります。
外的脱同調が解消するには、光、食事、社会的接触の3つが重要な因子と考えられています。
到着後がもっともひどいとされていますが、これらを経験することで、ズレは少しずつ解消されていきますが、完全な同調には数日かかります。
内的脱同調は現地に到着後2〜3日して強くなることです。
また西に移動する方が、東に移動するよりも時差ぼけの症状は軽いといわれています。
西回りだと夜が長くなり、東回りだと夜が短くなるからです。
時差ぼけ対策で症状を軽くする
出発前
- 出発前から、現地時間のリズムに1〜2時間ほど近づけた生活をする。
- 西行きの場合(ヨーロッパ方面)、出発する数日前から寝床に入る時間を遅らせる。現地では昼間に光(日光など)を浴び、現地の夕方以降はできるだけ明るい場所には行かないようにする。
- 東行きの場合(ハワイやアメリカ方面)、早起きをしておく。現地の昼間に光を浴び、早朝はサングラスなどで直射日光を避けましょう。
- 2、3日の短期滞在なら、日本時間を意識しながら過ごしたほうが、帰国後も比較的楽です。
飛行機の中
- 機内では、現地の時間に時計を合わし、現地時間を意識して行動をする。
もし現地が夜ならば眠りにつき、朝になったら起きましょう。耳栓やアイマスクを持参しよう。 - 機内食は、基本的には現地時間にあわされて出されます。体調を考慮しつつ食べることで、現地の生活リズムに合わせやすくなります。
- 水分補給はしっかりとりましょう。しかしアルコールやカフェインの摂取を控えることです。
- 適度に機内を歩きましょう。エコノミー症候群の予防にもなります。ただし、安全には注意して、他の乗客には迷惑をかけないようにしましょう。
渡航先での工夫
朝
- 散歩などして太陽の光をしっかり浴びる。
- 軽くでもいいので朝食をとりコーヒーやチョコレートなどカフェインを摂取して覚醒効果を図りましょう。
- 起床したら熱いシャワーを浴びましょう。
- どうしても睡魔に襲われ我慢できない時でも、仮眠は2〜3時間まで。
昼
- 眠くてもホテルなどで過ごさず外に出て太陽光を浴び、できるだけ現地の刺激を受ける。観光やショッピングを楽しんだり、積極的に活動しましょう。
- 体内時計に極端なズレが生じているため、無茶なスケージュールや、夜通しはしゃぎすぎるような行動は控える。
夜
- 現地の夜は、部屋を暗くしてリラックスできる環境で過ごしましょう。
寝酒は控え、もし体を動かす場合、激しい運動は控えてゆったりとしたストレッチ程度にしましょう。 - 温かいシャワーやぬるめのお湯に浸かりましょう。
- 夕食は遅く取らず、食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎには注意が必要です。
さいごに
個人差はありますが、だいたいどこに行くにしても一週間もすれば、時差ぼけはおさまります。
また、旅行や出張に短期間で行く場合、時差ぼけがやっと解消されてきた頃には帰国して、再び時差ぼけになってしまいます。
その際にも、紹介した対処法や工夫で、日本での生活に体をならしてください。
帰国後一週間は無茶をせず、うまくタイムマネジメントして体調を整えて、時差ぼけ症状を乗り切りきましょう。
参考:
快眠のための朝の習慣・夜の習慣 内海 裕子
眠れてます?朝までぐっすりガバッと起きる43の秘訣 岩田 アリチカ
不眠症の科学 サイエンス・アイ新書 坪田 聡
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