近年、メディアなどでもよく聞くようになった睡眠時無呼吸症候群。これは、睡眠障害の一種で、ここでは原因やタイプを簡単に説明します。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に低呼吸になったり、無呼吸になったりする症状です。英語では(Sleep Apnya Syndrome)と言われ、SAS(サス)と略されて呼ばれています。
睡眠時の無呼吸が10秒以上停止すること、1時間に無呼吸数や低呼吸数が5回以上または7時間の睡眠中に30回以上ある人は睡眠時無呼吸症候群とされます。
無呼吸のため、体内は酸素不足の状態になり体に負担をかけます。そのため息苦しさや寝苦しさを感じて度々起きたり、寝起きに頭痛がしたりして、日中の耐えられない眠気や倦怠感、集中力低下といった日常生活に影響を生じます。
さらに脳卒中、心筋梗塞、不整脈などの循環器病の合併する危険が高まることがわかっています。無呼吸の回数が増えれば増えるほど、そのリスクは高まります。
睡眠時無呼吸症候群という単語が世間の認知が広がったのは、2003年におきたJR山陽新幹線の運転士の居眠りで、ATC(自動列車制御装置自動列車制御装置)が停止し事故がきっかけだったのはないでしょうか。
上記のように運転中や仕事中にもかかわらず、どこでも急に居眠りしてしまうことが問題となっています。
どれぐらいの人が睡眠時無呼吸症候なのか
有病率は日本の人口の約4%といわれ、推定200万から300万人と推定されています。実際はもっと多いのではないかとも考えられています。なかなか気づきにくく、いびきをかく程度でいちいち受診などする必要もないといって、治療を受ける人は少ないとされているのが現状です。
睡眠時無呼吸症候群の主な原因
舌などが気道に落ち込み、気道が塞がれる
睡眠時はリラックスしているので筋肉が緩んでいます。特に仰向けで寝ている時は重力も関係し、軟口蓋(口の奥の上顎の柔らかい部分)や舌の付け根、口蓋垂(のどちんこ)がのどの奥に向かって下りやすくなります。
気道が閉塞してくると狭い気道を空気が通ろうとするので、のどのあたりに音が生じるのがいびきです。そして舌などでふたをして完全に気道を完全に塞いで、無呼吸になります。
余分な脂肪で気道がふさがれる
肥満の人で首回りに多くの脂肪をつけていると上記と同様に気道を狭くして、無呼吸になる可能性が高まります。
骨格の違いもある
欧米に比べると日本を含め東アジアの人は、アゴが小さく、もともと気道が狭い人が多いとされています。痩せているから関係ないと決めつけてしまうのはよくなく、いびきをよくかく人は疑いをもってみる必要があります。
3つのタイプ閉塞型、中枢型、混合型
閉塞型
鼻もしくは口から肺に至るまでの気道の一部が閉塞して伊地知的に呼吸ができなくるタイプ。
中枢型
脳にある呼吸中枢の働きに障害により、呼吸運動自体がなくなり呼吸ができなくるタイプ。
混合型
1回の無呼吸発作の中で、中枢型に続いて閉塞型が起こるタイプ。

さいごに
日中の眠気による事故や作業効率のパフォーマンス低下による危険性があります。また眠気を引き起こすだけでなく、合併症などの発症リスクも高まります。
しかし、寝ている間に症状が現れるため、なかなかご自身で気づくのは難しいです。
一度こちらのセルフチェックで確認してみてください。
またいびきをかきやすい人に多い睡眠時無呼吸症候群はパートナーによる早期発見も多いです。もしパートナーからよく指摘がある場合は、一度病院でみてもらいましょう。
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