不眠、不眠症とは実際どういった状態なの?

ベッドの上で屈み込む女性 睡眠障害の基礎知識

人生楽しいことばかりだったらいいのですが、時折り精神的ストレスや悩み事があり、一時的に眠れなくなる経験をする人は少なくないと思います。その時、ほとんどの人が眠れないことに対して、『不眠』、『不眠症』という言葉をよく使います。

この二つの意味することは一見同じように感じますよね?ですが、実際は異なっています。

まずはそれぞれを説明します。

不眠症とは

不眠症と診断するには下記の3つの条件があります。

  1. 入眠障害、熟睡障害、早期覚醒、中途覚醒のいずれかがあること
  2. 不眠の訴えが週2回以上あり、かつ1ヶ月以上持続していること
  3. 不眠のために社会生活や仕事に支障が出たり、自分が苦しいこと

これら全部に該当する人が不眠症と呼ばれます。

不眠とは

では不眠とはどういうものかといいますと、上記で説明した条件に当てはまらなければ不眠ということです。

例えば、入眠障害、熟睡障害、早期覚醒、中途覚醒いづれかがあったとしても、1ヶ月間未満であれば、不眠症として認められません。もし1ヶ月以上続くことになれば不眠症になりますが、それまでは不眠です。

もし自力で改善しようと努力しても、不眠の状態が1ヶ月以上続いているとしたら一人で悩まず、認定医のいる医療機関に足を運んでください。

 

不眠、不眠症の主な4つの症状

上記で不眠症の条件の一つに、入眠障害、熟睡障害、早期覚醒、中途覚醒と単語が出てきましたが、これら4つは一体どういったものなのか。

入眠障害

寝ようとしてもスムーズに寝付くことができず、いわば寝つきが悪い症状です。一般的に眠るまでに30分以上を要します。心配ごとやストレスがあったり、睡眠に対して考えすぎたり、こだわりを持っている人に起こりやすいとされています。

熟睡障害

眠りが浅いため、十分に睡眠をとったつもりでも、ぐっすり眠れた、しっかり眠れたといった感覚がなく満足感を得られない症状です

中途覚醒

夜中にたびたび目が覚めて、もう一度眠りにつこうとすると寝付きにくい症状です。高齢者に多く見られます。

早期覚醒

必要以上に朝早すぎる時刻に目が覚めてしまい、まだ眠りたいと思ってもそれ以降なかなか眠れないものです。特に高齢者にみられる症状ですが、、若い世代でも中途覚醒と並んで、うつ病の初期にもみられる症状として考えられる場合もあります。

不眠の原因となるものは?

上記で不眠と不眠症の違いを説明しましたがその原因はさまざまです。似たような症状でも対処法が違うので、やはりその根本を認識して取り除くことが大切です。

ストレスや緊張

不眠症の原因で非常にみられるのはストレスです。人間関係や仕事によるストレス、また眠らなくてはいけないと自分にプレッシャーをかけてしまい、自身で不安や緊張を作ってしまい眠れなくなります。
神経質で生真面目な人ほどストレスを感じやすいため、不眠症になりやすいとされています。

身体の病気

痛みやかゆみ、咳などなんらかの病気の症状が続いて、安定した睡眠の持続が保てない原因になることがあります。

心の病気

不安障害やうつ病など、精神的な病気は度々不眠などを伴います。

薬や刺激物

治療薬の副作用などによって不眠をもたらされることがあります。また、刺激物であるアルコールやカフェイン、タバコ(ニコチン)などは覚醒作用があり、安眠を妨げます。

生活リズムの乱れ

生活習慣が原因となるケースもあります。夜間勤務などで昼夜逆転の生活から、体内時計がずれてしまっているせいで、夜眠ろうとしてもスムーズに眠ることが難しくなります。

睡眠環境

周りの音や明るすぎる環境、温度や湿度が適切ではない場合、眠れなくなるケースがあります。また枕や布団が自分の体に合っていない場合もです。

睡眠障害など

睡眠時無呼吸症候群、むずむず症候群、周期性四肢症候群、うつ病による不眠、過眠などの睡眠障害によって眠れない。

眠れないときの工夫

不眠症には当てはまらなくても、不眠の症状を感じていて改善したいと思う人は次のような工夫をしてみましょう。今晩からでも簡単にできます。

起床後に太陽の光を浴びる

太陽の光や強い光は、体内時計を調整する働きをがあります。朝の光を浴びて14時間ぐらいするとホルモンが分泌され眠気を誘いおこしてくれます。朝起きて早く光を浴びることによって、その日の夜は早く眠ることができ、朝も早く起きれます。

寝る時間、起きる時間を一定にする

睡眠と覚醒のリズムを体内時計が司っています。夜ふかしや休日の寝過ぎ、昼寝のしすぎは体内時計を乱すので注意が必要です。休日も平日と同じ時刻に起床や就寝を習慣づけるように心がけしましょう。

睡眠時間にこだわりすぎない

睡眠時間は人それぞれです。何時間眠らなくてはいけないとか考え込まないことです。もしどうしても眠れない時は、無理して寝ようとせずに布団から出るのも一つです。日中に眠気がある場合は、午後3時までに30分以内の昼寝が有効です。

適度な運動をする

日中体を動かして、軽く汗を掻く適度な肉体的疲労感は眠りを生み出してくれます。反対に激しい運動(きつい筋トレなど)は寝つきを悪くしてしまいます。
あまり負担にならない有酸素運動がオススメです。

寝る前にリラックスタイムを作る

寝る前には心身ともにリラックスすることが大事です。好きな音楽を聞いたり映画を観たり、本を読んだり、自分が落ち着ける時間を設けてみましょう。

また半身浴はオススメです。体への負担もなく副交感神経が優位になり、リラックスした状態で眠りにつけます。

寝室環境の見直し

眠りやすい環境を作るのも大事です。布団や枕、照明など自分に適したものを選びましょう。温度や湿度も重要です。寝るのに快適な温度は20度前後で、湿度は40-70%くらいが良いとされています。

自分流のストレス解消法

ストレスは快眠の大敵です。スポーツや読書、旅行など自分に合った趣味を見つけて気分転換をはかり、ストレスを溜めないようにすることです。

寝酒はNG

お酒を飲むことにより一見寝つきが良くなるように感じますが、効果は一時期だけです。続けているうちに深い眠りが減り、早期覚醒が増えて睡眠の質も落ちます。不眠対策としてはNGです。

 

さいごに

不眠と不眠症についてご説明しました。

ストレスや身体的苦痛などによる数日間の一過性の不眠や、1ヶ月以内の短期的な不眠の場合は誰にでも起こる一時的な不眠ですので、あまり気にしすぎず、まずは上記のように工夫して、リラックスして過ごしてみてください。

ただもし一向に不眠が改善されない場合は必ず医師に診てもらってください。

また不眠、不眠症はうつの兆候として現れることも多く、症状が急激に悪化していくようなら注意が必要です。長期化するようなら放置せず、こちらも医師に相談するのが望ましいです。

 

参考:

不眠症 e-ヘルスネット情報提供
不眠症の科学 サイエンス アイ 坪田 聡

コメント